
AIの進化が、急速です。
少し前まで「試してみた」という話だったものが、気づけば日常の道具になりつつあります。士業の界隈でも、「使っています」という先生方の声をよく聞くようになりました。勉強会でも、SNSでも。
私も、恐る恐る使い始めた一人です。
正直に言うと、便利すぎて全部任せてしまいたいくらいです。書類に関わる調べ物、複数の送付先をまとめた宛名ラベルの作成、手続きの流れの整理——こういった作業をAIに頼むと、驚くほどスムーズに片付きます。以前なら時間をかけていたことが、あっという間に終わる。それは率直に、ありがたいことです。
それでも、踏みとどまっているところがあります。今日はその話を少し書いてみます。
セキュリティへの不安
依頼人の個人情報を、どこまでAIに入力していいのか。これは今も慎重に考えています。
不安には、大きく2つあると思っています。ひとつは、入力した内容がAIの学習に使われること。学習に使われることで、入力した情報がそのまま他の誰かに漏れるわけではありませんが、データがモデルに取り込まれること自体への不安は残ります。もうひとつは、サーバーを経由することによる漏洩リスクです。AIサービスはインターネット上のサーバーを経由する以上、情報が外部に出ていくことへの懸念はゼロではありません。
前者への対策としては、学習に使用されないセキュアな環境——有料プランや企業向けプランなど——を選ぶことが有効です。当事務所でも、そうした環境を選んで利用しています。後者については、利用規約をよく読むこと、そして運営会社が信頼できるかどうかを自分なりに判断することが基本になります。
それでも完璧な答えがあるわけではありません。「なんとなく使う」のではなく、意識して線を引くことが大事だと思っています。もちろん、マイナンバーや金融口座情報は入力しない。依頼人を特定できる情報は「ある依頼人」「A様の案件」と置き換えて使う。そういった自分なりのルールを決めながら使っています。
理解していないと、確認できない
もうひとつ、これが実は一番大切だと感じていることです。
AIは知識の再確認や、複雑な手続きのフローを整理するのが得意です。手引きに明記されていない添付資料の目的を調べたり、制度の背景を掘り下げたりするのにも使えます。調べる道具として、とても頼りになります。
ただ、AIの出力が正しいかどうかを判断できるのは、自分がその内容をある程度理解しているときだけです。知らないことをそのまま信じてしまったら、間違いに気づけない。行政書士として書類に署名・押印する責任は、最終的に自分にあります。だから「調べてもらう」ことと「判断する」ことは、切り離して考えるようにしています。
AIを使って、何が変わったか
気をつけながらも使い続けているのは、それなりに手応えがあるからです。
まず、対応が少し早くなりました。調べ物や書類の下準備にかかる時間が短くなった分、依頼人への連絡や確認作業に充てる時間が増えています。
もうひとつ、一人事務所ならではの課題として、思い込みのリスクがあります。判断を自分ひとりで完結させなければならない場面が多い分、見落としや固定観念に気づきにくい。AIに壁打ちをしてみると、「あ、その観点が抜けていた」と気づかされることが、思いのほかあります。
完璧な道具ではありませんが、うまく使えば、より丁寧な仕事につながると感じています。
料理人として思うこと
私はレストランも営んでいます。厨房に立っていると、「手作り」という言葉にどこか安心感を覚えます。機械で均一に作られたものより、誰かの手と判断が入ったものへの信頼、とでも言えばいいでしょうか。
AIを使うことと、手作りであることは、矛盾しないと思っています。包丁やオーブンが道具であるように、AIも道具のひとつです。何をどう使うかを決めるのは、使う人間です。
便利な道具を使いながら、でも最後は自分の目と判断で仕上げる。AIとのちょうどいい距離は、今もまだ探しているところです。おそらく、これからも探し続けるのだと思います。
皆さんはいかがでしょうか。
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行政書士 しらかば綜合事務所 代表行政書士 高田賢一
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