「相続の相談」は誰にするべきか?
状況別・専門家選びのコツ
人生の終幕において、避けては通れない手続きが「相続」です。大切なご家族を亡くされた悲しみの中で、膨大な事務手続きや法的な判断を迫られることは、ご遺族にとって大変な負担となります。
「とりあえず誰かに相談したい」と思ったとき、行政書士、司法書士、弁護士、税理士、銀行…と窓口は多岐にわたります。しかし、入り口を間違えると「たらい回し」や「余計な費用」の原因に。本記事では、各専門家の役割の違いを行政書士の視点から解説します。
1. 行政書士に依頼するメリット・デメリット
◎ 行政書士のメリット
- 「遺産分割協議書」作成のプロ
争いがない場合の合意内容を法的に書面化し、将来のトラブルを予防。 - 戸籍収集と相続人調査
面倒な戸籍謄本の収集や相続関係説明図の作成を代行。 - 預貯金・自動車の手続き
数多くの事務手続きを代理で実行。 - ワンストップサービス
提携する司法書士や税理士へスムーズに橋渡し。 - 比較的安価な報酬
× 行政書士のデメリット(注意点)
- 紛争への介入は不可
「揉めている」案件の交渉は弁護士法で禁止されています。 - 不動産登記・税務申告は不可
登記は司法書士、税申告は税理士の独占業務です(提携先への依頼となります)。
2. 各士業にしかできない「独占業務」
| 士業の種類 | 得意分野 | 相談すべき主なケース |
|---|---|---|
| 弁護士 | 紛争・交渉 |
|
| 司法書士 | 不動産登記 |
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| 税理士 | 相続税 |
|
| 行政書士 | 書類・手続 |
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3. 銀行(信託銀行)に相談する場合
「銀行の遺産整理業務」は、安心感とワンストップ対応が魅力ですが、構造上の注意点があります。
銀行は法律家ではないため、実際の業務は提携士業に外注されます。
- 手数料が高額になる傾向:最低報酬110万円〜 + 遺産額の数%
- 外注費が別途発生:上記に加え、弁護士・司法書士や税理士への報酬が必要になるケースが一般的
4. 民間資格者・コンサルタントの注意点
「相続診断士」や「終活アドバイザー」などは、入り口の相談相手として心強い存在ですが、法的な権限には制限があります。
重要 できること・できないことの境界線
彼らは「一般的な知識の提供」や「心構えのアドバイス」は可能ですが、以下の行為は法律で禁止されています。
- 具体的な遺産分割協議書の作成(行政書士法違反)
- 具体的な税金の計算・指導(税理士法違反)
- 登記申請の代理(司法書士法違反)
※具体的な手続きは、必ず国家資格者に引き継いでもらうようにしましょう。
まとめ:あなたに適した相談先は?
ご自身の状況に合わせて、最適な窓口を選びましょう。
- 争いがない(話がまとまっている)
- 費用を抑えて、戸籍収集や銀行手続きを丸投げしたい
- 平日に役所や銀行に行く時間がない
- 登記や税金の手続きが必要なら、紹介してもらえば良い
- 主な遺産が「自宅不動産」のみである
- 預貯金は自分たちで分けるので、登記だけ頼みたい
- 相続放棄を検討している
- 遺産総額が基礎控除(3000万円+600万円×法定相続人数)を超える
- 相続税申告や節税対策が必要
- 相続人同士で揉めている・対立している
- 遺留分を請求したい・されている
- 代理人として相手と交渉してほしい
まずは「街の法律家」へお気軽にご相談を
相続手続きは一生のうちに何度も経験するものではありません。私たち行政書士は、争いを防ぐための「予防法務」と、お客様に寄り添った「コーディネーター」としての役割を得意としています。
「これは誰に頼めばいいのだろう?」と迷われた際は、まずは当事務所にご相談ください。丁寧にお話を伺い、最適なサポートをご提案いたします。

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(事務所情報)
行政書士 しらかば綜合事務所 代表行政書士 高田賢一
(行政書士登録番号 第18150062号 認定経営革新等支援機関ID 107520000214)
長野県行政書士会諏訪支部理事・支部IT部会長(任期~R9.5まで)
長野県茅野市北山3412-80

