
この記事では、誰が遺産を受け取る権利があるのかという基本から、なぜ「相続人自身の戸籍」も必要なのか、そして2024年から始まった「広域交付制度」を使ったスムーズな集め方まで、できるだけ専門用語を使わずに、実務の現場の視点でお話しします。
1. そもそも「法定相続人」とは誰のこと?
人が亡くなったとき、その方の財産(権利や義務)を引き継ぐ権利がある人のことを「相続人」と呼びます。
民法という法律では、「誰が」「どのような順番で」バトンを受け取るかが、明確に決められています。
図解:法定相続人の順位
ここがポイント
- 配偶者は、どんな場合でも必ず相続人になります。
- 「子ども」がいれば、親や兄弟姉妹には出番(相続権)は回ってきません。
- 先の順位の人が一人でもいれば、後の順位の人は相続人になれません。
2. なぜ「亡くなった人の、生まれてから死ぬまでの戸籍」が必要なのか?
相続の手続きを始めると、銀行や法務局から「出生から死亡までの連続した戸籍謄本を持ってきて」と言われます。
これは、「隠れた相続人がいないか、歴史を紐解いて証明するため」です。
「縦の歴史」を証明する
チェックポイント
- 若い頃に離婚歴があるかも?
- 前の配偶者との間に子どもがいるかも?
- 認知した子どもがいるかも?
これらを繋げることで「他に相続人はいません」と証明できます。
3. 見落とし注意!「相続人自身の戸籍」も必要な理由
亡くなった方の戸籍だけでなく、「相続人になる予定の人全員の、現在の戸籍抄本」(謄本でも可)もセットで必要です。
「横の事実」の証明
銀行にとって、お客様は初対面です。実務上、以下の3つを証明するためにあなたの戸籍が必要です。
「亡くなった日以後」のものなら、半年後でも使えます。
銀行手続きなどでは「発行から3ヶ月以内」が一般的です。
4. 【2024年改正】戸籍集めが劇的に楽に!「広域交付制度」とは
2024年3月から始まった「戸籍の広域交付制度」により、最寄りの役所で全国の戸籍が取れるようになりました。
これまでの常識が変わりました!
その場で全部揃う!
注意!「兄弟姉妹」の戸籍は取れません
| ⭕️ 制度を使える人 | ❌ 制度を使えない人 |
|---|---|
|
配偶者 親・子(直系) |
兄弟姉妹 甥・姪 |
※兄弟姉妹が相続人の場合(第3順位)は、従来どおり郵送などで本籍地へ請求する必要があります。
5. 相続手続きをスムーズに進めるための「おすすめ」
まとめ
相続手続きには、戸籍が必要だという記事はネット上にたくさん見かけますが、なぜ必要か、という記事をあまり見かけなかったので、私なりにわかり易くお伝えできればと思い記事を書きました。
戸籍の広域交付制度についても簡単に触れさせていただきました。この制度により亡くなった方の戸籍収集はかなり楽になりました。
とはいえ、昔の戸籍は読むのも大変ですし、また広域交付も役所の方が手作業で収集しているそうで、まれに抜け漏れがあったりという話を聞きました。
戸籍収集の件で不明のことがありましたらぜひ専門家にご相談ください。
【ご注意】本記事に関する免責事項
本記事は、相続に関する一般的な情報提供を目的として作成されており、個別の案件に対する法的なアドバイスや税務上の判断を提供するものではありません。個別案件については専門家にご相談ください。

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行政書士 しらかば綜合事務所 代表行政書士 高田賢一
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長野県行政書士会諏訪支部理事・支部IT部会長(任期~R9.5まで)
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